俺の彼女が可愛すぎて困る。
『お願いハル』
「……っ、わ、わかったよっ」
今のはずるい。
そんな声で、そんな甘い声でお願いなんてされたら、断れるわけないじゃん。
その後すぐ夏くんは電車に乗り込んだらしく、メッセージで"ありがとう"と返ってきた。
「あ、そうだ。今日ね?」
いつもの帰り道のように、今日の出来事を夏くんに話す。
今日は授業中に先生が黒板消しを手から滑り落として、スーツを真っ白に染めてたこととか……
お弁当にハンバーグが入ってたこととか……
どうでもいいような話でも夏くんは聞いてくれていた。
"ハル、俺のこと好き?"
「へっ?」
今までずっと相槌を打ってくれていたメッセージだったのに、突然変なメッセージが送られてくる。