俺の彼女が可愛すぎて困る。
よりによって、なぜ今日なんだろうか……
今日の図書当番は私と夏くん。
昨日"今すぐキスしたい"、"明日覚悟しといてね"そう言われた手前、嫌でも意識してしまう。
それなのに、ほとんど利用者のいないこの図書室でふたりきりだなんて。
はぁ、熱い。
なんだか頭までクラクラしてくる。
おまけに昨日の夜すぐに寝付けなかったせいで寝不足という最悪のコンディション。
「なんかあった?」
あまりにも喋らない私に違和感を覚えたのか、心配そうに顔を覗き込んでくる夏くん。
「ううん、何もないよ」
ありまくりだけど……
だって本人を目の前にして、昨日の言葉が頭から離れませんなんて言えるわけがない。
そんなこと言ってしまったら、本当に恥ずかしすぎて顔も合わせられなくなっちゃう。
でも、私とは違っていつも通りの夏くんは、ひょっとしたら昨日のことは忘れているのかもしれない。
それならその方がいいんだけど。