俺の彼女が可愛すぎて困る。



あまりにも心地よすぎて安心したのか、それからしばらく眠ってしまっていた。



私が目を開くと、見えるのは見慣れた自分の部屋の天井。



「……っ!?」



電気も付いていなく、薄暗い部屋の中で1人のシルエットが浮かび上がる。



「夏くんっ……」



右手が動かないと思えば、しっかりと手が繋がれていた。



何となく記憶はある。



私のことを心配してくれて、大丈夫って言ったのにおんぶしてくれて……



とても気持ちがよかったのは覚えているけど、その後どうしたのかわからない。



いつの間にか私は自分の部屋のベッドに寝ていて、何故か夏くんが隣にいた。



「あれ?ハル、起きた?」



私の声が聞こえたのか、眠そうな声で私を見上げる夏くん。



そんな初めて見る夏くんにドキッとする。



この熱は、風邪のせいなのか……



それとも夏くんのせいなのか。



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