俺の彼女が可愛すぎて困る。
私が答える前に、手の中から奪われてしまった薬と水。
夏くんは何をする気なの?
そんな疑問を持ったのはつかの間。
それを自分の口に入れてしまった夏くん。
「ちょっと……!」
「ん」
「んんっ!?」
止めようと思った時にはもう遅く、触れ合う唇。
そこから水と薬が流れ込んできて、そのまま飲み込んでしまった。
「な、夏くんのばかっ!」
「ちゃんと薬飲めたじゃん」
「そ、そうじゃなくて……!風邪移っちゃう……」
「いいよ。そしたらハル、すぐ治るでしょ?それ、俺に移して?」
「……っ」
ばか、ばかっ。
もう、本当に夏くんに風邪移っちゃえ!!
たくさん寝て楽になってきた体の熱が上がってしまったのは……
甘すぎる夏くんのせいだ。