俺の彼女が可愛すぎて困る。





***



夏休みが明けてから体育祭までは、本当にあっという間だった。



開会式を終えて競技も順調に進んでいき、午前の部も最後。



俺が出ることになっている障害物競走。



走るのが早かった俺は、いつの間にかアンカーにされて今もアンカータスキをかけて並んでいる。



まぁ適当に競技に参加しておけばいい。



本気で走んなくてもなんとかなる。



そんな気持ちのまま始まった障害物競走。



ハルのクラスのA組はなかなか強くて1位を独走中。



その後ろに続いて俺らのクラスのB組。



そんな差は開いてないけど……



行けそうなら抜かせればいい。



そう思いながらバトンタッチを受けて走り出す。



思ったよりもすぐに追いつけて、A組の奴と並んだ。



そんな時だった。



俺の耳にはっきりと好きな奴の声が届いたのは……



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