俺の彼女が可愛すぎて困る。
「あっ……」
ハルの思わず口から漏れた声が聞こえたのと、それはほぼ同時だった。
「え……ハル?」
「ち、違うのっ。これは違くて……!」
「違うの?」
全力で否定してくるけれど、そこに書いてあったのは間違いなく俺が書いたあの日と同じ二文字。
「いや、そうじゃなくて……っ」
「そんなことしてたら、ほかの女の子に取られちゃうよ?今日も告白されたし……?」
「えっ……」
ハルの口からではないけど、ハルからそう伝えてきたのは初めてで、夢なんじゃないかと思った。
嬉しさのあまり、からかってしまったのは俺の照れ隠し。
「嘘だよ、ばーか。そんなに俺のこと好きなの?」
「ちょっ……」
「俺のこと好きでしょ?好きって言ってよ、ハル」
ハルの口から聞きたい。
ハルの声で聞きたい。
文字なんかじゃ足りない。
もっともっとハルが欲しい。