俺の彼女が可愛すぎて困る。





大変なのはその後だった。



ハルの家には誰も居らず、申し訳ないと思いつつもカバンの中から鍵を出して家の中に入り、何とかハルの部屋のベッドに寝かせることができた。



「夏、くんっ…」



降ろした反動でうっすらと目を開いたハル。



「ハル、大丈夫?」



「あっついよぉ……」



「今タオル濡らしてくるから着替えられる?」



「うんっ」



制服のまま寝せるのも、俺が勝手に着替えさせるのもどうかと葛藤していた矢先のことで、意識は朦朧としているものの起きてくれてよかったと思う。



ハルを1人にさせることに心配はありながらも、部屋を出てタオルを濡らし戻った。



ちょうど着替え終わったようで、部屋に入るとベッドの上にちょこんと座るハルがいる。



制服とは違うルームウェア。



ワイシャツに隠れて見えていなかった鎖骨が髪の隙間から見え隠れして、熱のせいで頬が赤く染まり、潤んだ瞳でとろんとしているハルはいつもに増して色っぽい。



俺は必死に理性を保ちながら、ハルに近づく。


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