俺の彼女が可愛すぎて困る。
陽も傾いて、後ろから私たちを照りつけるオレンジ色の光で、目の前には長い影ができる。
私より背の高い夏くんの方がやっぱり影も長い。
背が高いといえば……と星野先生を思い出す。
さっき教室で少し顔は合わせたけど、夏くんは星野先生のこと全然知らないよね?
「あのね、今日から担任の先生が入院して星野先生が来ることになってね?あ、星野先生ってさっき教室で会った先生なんだけど」
「うん、うちのクラスでも話題になってたよ」
「やっぱり?」
それもそうかと納得する。
だってイケメンだもんね。
優しくて、爽やかで、紳士的。
私の中ではやっぱり1番は夏くんだけど、星野先生だってかっこいいとは思う。
「そうだよね、星野先生かっこいいし、あの性格ならすごいモテそうだもん」
「ふーん」
「それにね?」
話し出すと止まらなくなって、さっき手伝っていた時に助けてくれたこととか、夏くんがいることを教えてくれたこととか……
気づけば沢山話してしまっていた。