俺の彼女が可愛すぎて困る。
「え?ハル、かご忘れてきたの!?」
「うん……どこ置いたんだろう」
もう、私のバカ。
かごを置いてきてしまうなんて……
詩乃には笑われてしまうし、自分に呆れてしまう。
ずっと持って歩いてたはずだから、きっと忘れてきたのはこのワンピースを見つけたところのはず。
そう考えて戻ってみると、やっぱりかごは置き去りになっていた。
「あった。よかったぁ」
「もう、ハルったら…気をつけてね?」
忘れてきたのが財布とかじゃなくて本当に良かったと思う。
これからは気をつけないと……
そう気持ちを引き締めてから、とりあえず着てみようと試着室へと向かう。
試着室に入ってからは、プチファッションショーの始まり。
監督は詩乃だ。
ひとつ着ては、詩乃見てもらっての繰り返し。
感想を聞いてみれば、返ってくるのは「可愛い!」ばかり。