俺の彼女が可愛すぎて困る。
「はい、ハルにもおすそ分け」
個包装になっているそのチョコレートを私にもくれる詩乃は、本当に優しい。
「ありがとう。ん!これ、本当に美味しい!!」
「ね!」
新発売ってなっていたものだったから、どうだろうと思っていたけど、思っていたより美味しくてびっくりした。
「昨日、私先に帰っちゃったけど大丈夫だった?」
「へ?……あー、うん、なんとか?」
不意に昨日の出来事について振られて、ドキッとする。
せっかくあの記憶を奥底にしまおうと追いやってたのに、また思い出してしまう。
「顔真っ赤だけど……さては、なんかあったんでしょ?」
変に鋭い詩乃に図星をつかれて、思わず言葉に詰まってしまう。