俺の彼女が可愛すぎて困る。




「はい、ハルにもおすそ分け」



個包装になっているそのチョコレートを私にもくれる詩乃は、本当に優しい。



「ありがとう。ん!これ、本当に美味しい!!」



「ね!」



新発売ってなっていたものだったから、どうだろうと思っていたけど、思っていたより美味しくてびっくりした。



「昨日、私先に帰っちゃったけど大丈夫だった?」



「へ?……あー、うん、なんとか?」



不意に昨日の出来事について振られて、ドキッとする。



せっかくあの記憶を奥底にしまおうと追いやってたのに、また思い出してしまう。



「顔真っ赤だけど……さては、なんかあったんでしょ?」



変に鋭い詩乃に図星をつかれて、思わず言葉に詰まってしまう。



< 26 / 300 >

この作品をシェア

pagetop