俺の彼女が可愛すぎて困る。
「おっ、美風さんと噂の彼氏くん?」
図書室の目の前でばったり、星野先生に出会った。
図書委員担当の星野先生もちょうど来たところらしい。
私の姿に気づいた先生は声をかけてくれて、すぐに隣にいた夏くんにも気づいたらしい。
なんで彼氏ってわかったんだろうと考えると、そういえばずっと手を繋いだままだったことを思い出す。
恥ずかしくなって急いで手を離そうとしたのに、それとは真逆で逃がさないようにと繋がれた手がより一層強くなる。
……夏くんっ!
もう、ばかっ!!
目でちらっと訴えても全然離してくれない。
「ハルの"彼氏"の一ノ瀬夏です。どうも」
「一ノ瀬くんね。僕は知ってると思うけど臨時で来てる星野です。図書委員みたいだし、しばらくの間よろしくね」