俺の彼女が可愛すぎて困る。
今日の図書委員会では、軽く打ち合わせした後全員で図書室の図書整理。
学年ごとに棚を分けて一斉に取り掛かる。
入った新刊は極わずかだから、しまうというよりは所定の位置に戻すという作業。
あまり利用されてないとはいえ、結構違うジャンルの本が違う棚に紛れていることが多いんだ。
たまに本の隙間から向こう側にいる夏くんと目が合ってドキッとする。
小声でハルと呼ばれて、何?と答えれば……
「すき」
そう返事が返ってくる。
ほかの人に聞かれたらどうするの。
バカ夏くん。
「……私もすき」
声にならない声でそう呟く。
きっと本に隠れて、私がそう口を動かしたのは見えてないんだろうな。
さみしいような、ホッとしているような。