俺の彼女が可愛すぎて困る。






***



「ハルー、居る?」



夏休みが1週間後に迫った金曜日。



たくさんの課題も出されて気分が下がっていたところに、追い打ちおかけて先生から


「今日は委員会の日だからな。担当の奴、忘れんなよ」


と連絡があった。



「……はぁ、面倒くさい〜」



「ほらほら、愛しのダーリンが」



「だから違うってばっ。もう、行ってくる」



帰りのホームルームが終わるなり、A組の教室の入口からひょっこり顔を出して私を探す夏くんが来る。



私も気がついてはいたけれど、行きたくなくてスルーしていた。



それなのに、いつものように詩乃にからかわれて、また何か言われる前にとカバンを持って教室を出てきた。


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