俺の彼女が可愛すぎて困る。
「ずっとぼーっとしてるから。なんか考え事?」
「そんな、何でもないよ」
「夏休みになったら、俺に会えなくなるから寂しい……とか?」
「うん、そうだね。寂しい……って、そんなことないからっ!!」
バカ、バカっ。
私のバカーっ!
私ったら何言ってるの?
……今、なんて言った?
「そんなに否定されると悲しいな。……俺はハルと会えなくて寂しいよ?」
「……っ」
そうやってまた夏くんは。
いつもいつも!
余裕そうでムカつく。
「もう、夏くんのバカっ。きらーい」
「え、ハル……俺のこと嫌いなの?」
「……え?」
な、なんでそんな泣きそうな顔するのよっ。
まるで私が泣かせたみたいじゃん。
捨てられた子犬のような瞳で見つめられて……
私はあっけなく降参。