俺の彼女が可愛すぎて困る。
「A組みたいだよ」
「……え?」
突然声をかけてみれば、すごく驚いた表情で俺のことを見てきたハル。
こっちに振り向いたハルは、男の俺でもキュンとするくらい可愛いと思った。
「キミのクラス。見えなかったんでしょ?A組だって」
「あ、ありがとうございます!」
最初は戸惑っていたけど、すぐに笑顔になって、そう言いながら俺に微笑みかけてきた。
「どういたしまして」
そう俺も微笑み返すと、ペコッと頭を下げてからハルは行ってしまった。
「……やっば」
あの笑顔の破壊力はやばい。
可愛すぎて、思わず抱きしめてしまいそうになった。
それから俺は、自分のクラスを確認してB組の教室へと向かった。
少しだけ期待してA組に自分の名前を探したけれど、見当たらずクラスが離れてしまったことに少なからずショックで肩を落としていた。
これが俺とハルの本当の出会い。
そのことをハルは、全く覚えていないらしいけど。