俺の彼女が可愛すぎて困る。
「いらっしゃいませー」
入店すると奥から降谷の声が聞こえる。
「何名様でしょうか……って、もしかして一ノ瀬 夏くん?」
「そうだけど?」
降谷は俺が来たことに驚いているらしい。
まぁ、1人で俺がカフェレストランなんて来そうもないよな。
「あれですか?ハルに会いに来たとか……?」
遠慮がちに聞いてきた降谷。
「たまたま通りかかったら姿見えて来たんだけど」
そう言うと、降谷はあぁっと困った顔をした。
「今ちょうどハルが休憩に入ったところで……呼んできます?」
「いや、いいよ。戻ってきた時に声かけるから」
休憩中ならゆっくり話せるかもしれないとは思ったけれど、せっかくならハルの働いているところが見たい。
驚かせたい。
そんな思いが勝って、その提案は断った。