❀乱世の恋物語❀
突然の別れ
舞「はぁ…。私と半兵衛さんのどこが似てるのよ…」

半兵衛「は?」

舞「わっ!!もう、なんなのよ」

半兵衛「お前がブツブツ言ってるから」

舞「独り言!構わんでよ…」

半兵衛「へいへい」

舞「ごめん、私城下行ってくる…っ」

半兵衛「お、おい!待てよ!」

舞(夜になれば城下も真っ暗だ…)

私は走りながら考えていた。その時―…

舞「きゃっ!」

石につまづいて転んでしまった

舞「わっ!」

落ちたところは学校だった

美夏「舞?!あんた、どこ行ってたのよ…。2週間もいなかったよの!」

舞「美夏…。あぁ…。2週間もいたんだ…」

美夏「はぁ?大丈夫?体調でも悪いん?」

舞「大丈夫!私、早退ってことで!じゃあね」

美夏「舞!…どうしたんよ、あの子」

家着

舞「…ただいま」

母「舞!どこへ行っていたのよ!心配したのよ!」

舞「お母さん、ごめんなさい。実は私は2週間ずっと戦国時代にいたの。つまり、タイムスリップってこと…。私でもよく分からないの」

母「戦国時代って…。よく生きてたわね」

舞「うん。豊臣家の姫として扱われてて、なんとか生きてたって感じ」

母「すごいわね。それで、あなたはどうしたいの?ここにいるの?戦国へ戻るの?」

舞(聞かれるって分かってた…でも、いざ聞かれると、怖い…)

母「向こうに愛しい人でもいるの?」

舞「愛しいっていうか、その人の前だとやたら緊張して、胸が締め付けられて、モヤモヤする…」

するとお母さんはふっと笑い、私に言った

母「なら、あなたは向こうに戻りなさい」

舞「えっ?」

母「女ってのは好きな人のそばにいるのが幸せになれるの」

舞「…うん、ありがとう」



舞「お母さんがそんなこと言ってくれるなんて…」

翌日

母「おはよう、舞」

舞「……っ。お母さん!」

母「もう、なによ…。ほら、行っておいで」

舞「ありがとう!行ってきます!」

舞(ここで転べば戦国時代にいけるはず…っ!)

そして私は曲がり角であえて転んで―…?!
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