俺様外科医に求婚されました
「ははっ、なかなかの上から目線だな」
「そうですか?」
「でも、そういうのも」
握られていた手をぐっと引かれ、その途端にまた顔が近付いてくる。
「悪くない」
そして至近距離でそう言われると、ふっと笑った唇がゆっくりと重なってきた。
二度目のキスは、優しく触れるようなキスだった。
強引じゃない、柔らかくて甘いキス。
吸い付くような唇に身を任せながら、私は思う。
次から次に、驚きの連続だ。
まだまだ頭がついていけてない。
でも…悪くはない。
だってこんなキス…初めてだ。
上手いとか下手だとか、そんなことは経験もあまりないからわからないけれど。
全然悪くない。
いや、むしろすっごく良いとさえ感じてくる。
それくらい、甘い、甘いキスだった。