俺様外科医に求婚されました
「どうした?ついに大和と付き合い始めたらしいのに」
「えっ?あぁ…」
って、相沢先生までもう知ってるんだ。
どれだけ情報が早いんだ。
「にしては、やっぱり元気ないよな」
「いや…ありますよ?めちゃくちゃ元気です」
私はそう言ってオーバーなくらい笑顔を作る。
「そっか、ならいいんだけど。あいつ早く望月さんと付き合わなきゃまずいって焦ってたからさ。時間がないとかなんとか言ってちょっと強引なとこあったのかなって」
早く付き合わなきゃまずい?
焦ってたって、どうして焦る必要があるの?
時間がないって何?
「でも、あいつとは大学時代からの仲だけど大和は本当に良い奴だから。悪い奴じゃないし、大丈夫。俺が保証する」
って、保証されても。
よくわからない話の流れに、私は今相当もやっとしている。
「あの、時間がないって何のことですか?」
「えっ?」
「早く付き合わなきゃまずいってどういう意味ですか?」
「や、え?聞いて…ない?」
明らかに動揺しているような相沢先生の表情に、これはきっと何かあるのだろうとすぐに悟った。