俺様外科医に求婚されました



「本当、良い天気だな」

「そうですね」

「あ、こういう時はさ」


諒太はそう言うと一体何を思ったのか突然私の膝にゴロンと倒れてきて。


「これ。一回やってみたかったんだよ、膝枕ってやつ」


そう言うと、ニッと笑って私を見上げる。
無邪気というか自由というか…。


「あの、やってみたかったのはわかるんですけど。あんまりこの体勢では話したくないんですが」

「何で?」

「や、だって下向いたら二重顎とか気になるし…」

「ハハッ、どこから見ても可愛いから大丈夫だって」


諒太はそう言うと、私を見つめてにっこりと微笑む。

悔しいけど…負けだ。
こんな顔でそんな風に言われたら、無理矢理頭を持ち上げてしまおうかとも思えなくなってくる。


「男の人なのに、肌ツルツルですね」


私が言うと、諒太の目がそっと閉じた。


「そうか?」

「まつ毛も長いし、髪も綺麗だし…」


言いながら、諒太の頭にそっと触れる。
そしてその髪に、スーッと指を通した。


「サラサラですね」

「ハハッ、どうした?今日はやけに褒めてくれるじゃん」


そう言われ、思わずハッとなった。
自分から触れていたなんて驚きだ。

恥ずかしくて、下を向けなくなった。


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