俺様外科医に求婚されました



そして数秒してその唇が離れたと思ったら…


「今日、帝国ホテルで紹介が済んだら上に部屋でもとろうか」


諒太はニヤリと笑みを浮かべ、そんなことを言い出した。


「今絶対変なこと考えてる」

「変なこと?例えば?」


笑顔でそんなこと言って、答えにくいことを言わせようとするなんて…変態だ。


「あれ?今日は純粋にデートするだけって言ってませんでしたっけ?あ、あと何もしないとか言ってたような気もする」

「…言ったかもしれないけど」

「じゃあ今日はダメです。私も七時までには帰らなきゃいけないし」

「え?そうなの?」


小さく頷くと、諒太はシュンとしたように肩を落とした。

私もそんな諒太を見て、少しへこんだ。

でも、いくら何でもホテルは。
泊まりになるかもしれないし…いきなり外泊はできない。

それに…まだちゃんと母のことを話せていないから。

私も早く、今の状況を伝えないといけない。


< 177 / 250 >

この作品をシェア

pagetop