俺様外科医に求婚されました
「わぁー!美味しそう!ね!美味しそうですよね」
運ばれてきた料理に興奮気味に話す私を見て、諒太はなんだかスネたように目をそらす。
だけどそんな態度すらも、今は可愛いと思えてくる。
「ごゆっくりお召し上がりくださいませ」
「ありがとうございます」
そしてお店の方が部屋を出て行き再び二人きりになると、あからさまにスネたフリをする諒太に我慢出来ず笑ってしまった。
「ご機嫌ナナメなんですか?」
「とんだ邪魔に入られたからな」
「でも、食べますよね?」
「…食う」
「じゃあ早くいただきましょう」
手を合わす私を見て、諒太が諦めたように笑う。
「本当にどれもこれも美味しそう!」
そしてそう言いながら箸を持ち、諒太の方に目を向けると、またその瞳は…優しく笑った。