俺様外科医に求婚されました
「お疲れ」
軽い口調で横から言われ、お疲れ様ですと言葉を返した。
「今朝は、勤務後予定があるって言ってたよな?」
「えっ…いや、それは…」
「俺から誘われないための口実、か」
片眉をわざとらしく上げて、大和諒太は薄っすらと笑みを浮かべる。
図星を突かれた私は、何と答えればいいのかわからず俯いた。
下手に何かを言ったところで、ただ言い訳を並べるだけになる。
「とりあえず、飲み物は?二人ともビール?」
だけど黙り込んでいた状況の中、隣からそう聞かれた私は、目の前の小野さんと目が合うと一緒にコクリと頷いた。