手紙

私には双子の妹がいる。妹はスポーツも勉強もできて私が勝てるものは一つもなかった。
私が、どんなに努力しても何もしない妹に
かなわなかった。それがどんなに悔しくて、どんなに悲しかったのかをきっと私以外みんな知らないだろう。両親は、簡単なんでもできてしまう妹をよく可愛いがった。
そして、何もできない私と完璧な妹をよく比べた。それは両親だけではなかった。
親戚も先生も友達もみんな妹だけを見て私がまるで見えていないみたいだった。
私はずっと、妹が大嫌いだった。私がどんなに努力してもどんなに頑張ってもいつも妹だけが褒められて、『私が何もできないだめな子』みたいにみられて。
なのに、妹は私がどんな気持ちでいるかも知らないで『お姉ちゃん、大好き』って笑顔で言うから自分だけが悪いように思えて、
苦しくなる。何もできない自分がみじめに思えて自分で自分が嫌になる。心の中に少しずつ暗闇と苦しみがうまれて、それが日々に大きくなっていく。