隣の君は眠り姫
I LOVE YOUの訳し方





「皆さんは、I LOVE YOUをどうやって訳しますか?」




古文の時間、
突然の先生の問が意味がわからなかった。








「(I LOVE YOU……愛してるだよな…)」





「かの、有名な夏目漱石は『月が綺麗ですね』と訳したことは有名ですよね。他にも『君が結婚したら、僕は死ぬ。きっと死ぬ』などと色んな訳し方があります。」


「今回の宿題は皆さんだけの訳し方を見つけてきてください!!」


クラスメイトが口々に文句などを言ってる中、

「ちなみに先生はなんて訳しました〜?」

と、呑気に横の彼女は言った。




「先生はねぇ…んー…『私以外の女に笑わないで』かしら?」



「「「いや、怖いわ」」」


大半のクラスメイトがハモり、みなで笑った。





授業が終わり斜め前の高橋 遼が声をかけてきた。







「なぁなぁ佐藤お前はなんて訳すか考えた?」



「んー……そんなん言う機会ないし適当かな。」


「え、佐藤くんプロポーズしないの?!されるのを待つの?!」


横で友達と談笑していた彼女が驚いたように言ってきた。





「ちげぇよ……一生独身のつもり。」


「うぉ…佐藤…お前凄いな…」

「いや、関心するところじゃないから。」


ツッコミを入れたのは田中 奏。
数少ない俺と喋る女の1人だ。



「えー。佐藤くん寂しいよ、そんなの」


「僕はいいの。」



「そういう遼は決めたの?」


「俺はなぁ……『一緒に飯を食おう。』かな。」


「遼くんにしてはまともだねっ!!」


「待って、小夜、それは可哀想だわ((」





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