~キミがスキ~
~第2話~

私は、さきたちと話している途中だった。
話の内容は勉強の話なんかではなく、恋バナ。

しつこく私にスキな人を聞いてくるみずき。
どんどん探り始めるさき。
「ねぇ、あどちゃんのスキな人って岡??」
あどちゃんとは私のあだ名。
それより・・・・
なんで分かっちゃったの?!
なんでそんな簡単にスキな人が分かるの!?

隠してるつもりなんだけど・・・。
さすが親友。
でも、私はこう答えた。
「違う違う!! もぅ・・・。」
すると次から次へとさきは男子の名前を挙げていく。
「ねぇ、いったい誰なの???」
2人が声を合わせて言った。
「だ~か~らぁ~、ヒ・ミ・ツだって言ってるじゃん! 
 それに、当たってても教えないもん! 
 だからまだヒミツ♪」

さきとみずきは最近私の好きな人ばかり聞いてくる。
なぜ??
ナゾは解けないまま・・・。
でもそれなら私も2人の好きな人知りたい。
2人は、自分のことは何も話さない。

もしかしたら私が聞かないからかも??
おもいきって聞いちゃおうかな♪

「ねぇねぇ、さきとみずきは好きな人いないの??」

さきは、ニヤニヤしている。
どうやらさきはいるみたい。
「ね、さきスキな人だれ?? 教えてよぉ~~!!」
「ウチのスキな人が知りたいならあどちゃん教えて♪」
それは・・・・
「ムリ・・・。」
「なんでっ!?」
「だって広まるもん!」
「広めないって!!」
私は、2人のことを信じていないわけではない。
でも、今まで誰かに自分のスキな人を教えたことがないから
いつバラされるか全然分からない。

だから、まだ秘密にしておくんだ。

「あっ」
みずきはそう言ってどこかへ行ってしまい、さきもみずきがいなくなったからか、
自分の席に戻って行った。

さきのほうを見ていると、同じクラスの小野さんがさきのところに行った。
2人はなにか話している。
「(なに話してるんだろう? 私のこと?? そんなワケないか・・・。
 別に小野さんと仲良くないし。
 小野さんは平波さんたちと仲が良いはずだし・・・。
 じゃあなんでさきのところに?)」

いろんなギモンが頭の中をグルグル回っていた。




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