~キミがスキ~
~第5話~
結局私たちの班のメンバーは岡、タクミ、ダイキ、私、みずきの5人になった。

~♪キーンコーンカーンコーン~

終わりの合図のチャイムが鳴った。
終わりの号令を日直がかけ、1時間が終わった。
でも休み時間・・・・
ナナという女子がダイキのところに来て、小声でこう言っていた。
「ねぇ、なんであんな班希望したの? どこが良かったのよ? 
 うちらの班のほうが絶対おもしろいのに~。」

するとダイキは、「俺に聞くなよ。決めたのはタクミなんだから。」と言っていた。
私は全部聞いた。
聞いていないフリをしながら全部聞いていた。

すごくショックだった。
ナナがそういう嫌味をいうのは知っていた。
私にも他の女子の嫌味や文句を言ってきたことがあったから。
でも、私たちの班を「あんな班」呼ばわりするなんてひどすぎる・・・。

すごくムカついた。
でも、このことはみずきにも、他の誰にも言わなかった。
修学旅行前で気まずいふいんきにはなりたくない。
だから我慢した。


何もなかったように私はみずきのところに行った。
そしてみずきに改めて“よかった~! 嬉しい!”という感情を見せた。
みずきも「よかったねぇ~!!!」と言ってくれた。


さきは小野さんとなっているのかと思ったけど、違った。
柴木さんというひとと同じ班になっていた。
小野さんは平波さんと同じ班になっていた。
  「結局バラバラじゃん・・・。」
私はそうつぶやいた。

その言葉をみずきは聞き逃していなかった。

「なんで小野さんとさき、一緒の班にならなかったんだろうねぇー?
 せっかく小野さんにさきをゆずってあげたのに。」

「ほんっと」

小野さんって・・・・よく分からない。


~1週間後~

「みずき~、もう明日の修学旅行の準備したぁ??」

「もうバッチリ! 今からでも行けるくらいバッチリ☆」

「私ももうバッチリだよぉ~~!!」

今日は修学旅行前日。
なので今日は授業が午前中まで。

「“明日はオシャレしていかなきゃ♪”」
その日は、もう準備も終わっていたから早めに寝た。
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