たとえ嫌だと言われても、俺はお前を離さない。
「力抜け」

そう言われた次の瞬間、彼の熱を感じるけど……。


「痛、いっ」

思わず声を上げると、部長の動きがぴたっと止まる。

そして、僅かに目を見開きながら。


「初めてか?」


そう聞かれ、私は余計に恥ずかしさを感じながらも首を縦に振った。


「そうか」

一言頷いた後、彼は私の額に張り付いていた前髪をそっとどかし、瞼の上にそっとキスを落とした。
そして。

「優しくする」

その後は、一層私の身体を気遣ってくれながら、熱く、深く繋がり合った。
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