自由帳【番外編やおまけたち】
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以前使っていたプリンターは、印刷すれば紙詰まりを起こし、何もしていないのに異音を発し、謎のエラーメッセージを連発するような、非常に手のかかる子だった。
その度プリンターの保守を請け負っている業者へ連絡し、来訪修理をして貰っていたのだ。長い間来てくれていたのは気のいいおじさんで、世間話も楽しく、良好な関係を築いていた。
そんなある日、転勤になったいつもの人に代わって修理にやってきたのが佐々岡さんだったのだ。
初対面がどうだったのかなんて、正直あまりよく覚えていない。背の高い、作業着がよく似合う好青年と思っていたような気もするし、そうではなかったような気もする。
前任者のように少しだけでも仲良くなれれば、と最初は思っていたが全くそうはならなかった。
ーーそれもこれも、彼の日頃の態度が悪いからだ!
所長や他の社員に対してはそのようなことは決してないのに、私の前でだけは豹変したかのように意地悪になる。
『ちょっと手伝って』
『今日有給予定だったんですけど』
なんて、悪態をついてばかり。一応顧客である私を手伝わせるなんて、普通に考えて有り得ない。私と話すときに敬語を使わなくなったのだって、出会ってから割とすぐだったような気がするし……。
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以前使っていたプリンターは、印刷すれば紙詰まりを起こし、何もしていないのに異音を発し、謎のエラーメッセージを連発するような、非常に手のかかる子だった。
その度プリンターの保守を請け負っている業者へ連絡し、来訪修理をして貰っていたのだ。長い間来てくれていたのは気のいいおじさんで、世間話も楽しく、良好な関係を築いていた。
そんなある日、転勤になったいつもの人に代わって修理にやってきたのが佐々岡さんだったのだ。
初対面がどうだったのかなんて、正直あまりよく覚えていない。背の高い、作業着がよく似合う好青年と思っていたような気もするし、そうではなかったような気もする。
前任者のように少しだけでも仲良くなれれば、と最初は思っていたが全くそうはならなかった。
ーーそれもこれも、彼の日頃の態度が悪いからだ!
所長や他の社員に対してはそのようなことは決してないのに、私の前でだけは豹変したかのように意地悪になる。
『ちょっと手伝って』
『今日有給予定だったんですけど』
なんて、悪態をついてばかり。一応顧客である私を手伝わせるなんて、普通に考えて有り得ない。私と話すときに敬語を使わなくなったのだって、出会ってから割とすぐだったような気がするし……。