二人の僕が見る君
彩香と知り合ったのはまだ物心つく前だった。高校の同級生だったうちの両親と彩香の両親は家族ぐるみで付き合っていた。

二組の夫婦は同時に子供をもうけた。
幸せな毎日が続いてたある日。彩香の母は海外に出張したきり、帰ってこなかった。

その日の、彩香の母が乗った飛行機が墜落し、大半の乗客が死亡。未だ行方不明もいるという報せが届いた。

その時まだ俺と彩香は4歳だった。
その後三神堅は悲しみと多忙の果てに脳梗塞で倒れ、眠りに着いた。

悲しむ彩香を俺たちは家であずかっていた。
彩香は強がりで、泣き顔を見せた事はなかった。

しかし、ある夜、布団に入ってきた彩香は大粒の涙をながしていた。

その日から俺は彩香を守ることを決めた。
行動を常に共にし、励まし合ってきた。

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