=ウサギくんとオオカミさん=
――同窓会の案内きたか?
「来たけど…、俺…」
――来るよなあ?
ピリッとした空気。
息が詰まる。
――お前来ねえとつまんねぇだろ。なあ
「俺、は」
――来るよな?こねぇなら、お前の恥ずかしい写真で盛り上がっけどなあ
「…っ!」
どうして。
どうして言いかえすことができない。
結局俺は、変われない。
偽りの姿じゃ、戦う事なんてできない。
――絶対来いよな
その言葉が鎖みたいに。
俺の身体をがんじがらめに。
切れない鎖が、俺を締め付けていく。
俺は結局、過去から抜け出せないまま。