=ウサギくんとオオカミさん=
ああ、俺はきっとこいつの事ちゃんと好きだ。
大神の隣は心地がいい。
初めて、他人に認められたような。
「凛くん、美味しいですよ。イチゴのパンケーキ」
「あ、ああ」
「いろんな美味しいデザート食べ歩きましょうね!凛くんも、行きたいところ考えておいてください」
「ああ」
はしゃぐ大神。
楽しいと思える。
ああ。
これが、楽しいってことか。
「夏だし、かき氷とかもいいですね」
「そうだな。一か所、うまいところ知ってる」
「じゃあ、次はそこにしましょう!」
「わかった」
楽しいと。
心地いいと。
思ってもいいんだろうか。
幸せに、浸ってもいいんだろうか。
それは、俺に許されることなのだろうか。