=ウサギくんとオオカミさん=
「凛の、お友達?仲良くしてくれてありがとう」
「は、はい!えと、あの…」
なんと説明したらいいんだろう。
凛くんの事を私がずっと好きで、最近お付き合いをさせてもらえることになったけれど。
凛くんは、私の事話してはいないだろうし。
家族にそういうことばれたくないと思っているかもしれない。
「心さん、大神さんは凛の彼女だよ」
「えっ!本当?」
「あっ、え、と…。は、はい。その、私がずっと凛くんの事が好きで!」
サラリと海老名くんが告げてしまって、戸惑いながらそう答えた。
「そう…。そう!あの子の彼女…。あ…。そう…。貴方の事だったのね」
「え…?」
「凛が今朝、私に紹介したい人がいるって言って来たの。きっと、あなたの事だったのね」
お姉さんに紹介したい人…。
本当に、私の事なんだろうか。
もしそうだとしたら、とても幸せな事だ。