=ウサギくんとオオカミさん=
「俺たちはさ…」
「はい」
「変わらずにいよう。凛に対して。いつだって笑っていよう。今までみたいに」
「…はい」
海老名くんの言葉に、深く頷いた。
私たちの側が安心できる場所になればいい。
家族ではないけれど。
友だちとして精一杯側にいたい。
そして、恋人として…。
「学校戻って、授業のノートしっかりとって。ちゃんと凛にも進級してもらわないとな」
「そうですね」
私たちにできること。
凛くんのために。
ううん。
違う。
私自身のためにも。
泣いていたらダメだ。
凛くんの前では笑って。
いつもみたいに。
凛くんが好き。
強い凛くんも。
弱い凛くんも。
全部大好きだから。