=ウサギくんとオオカミさん=


そんなやつが、なんたって俺と一緒にいるんだ。
類は友を呼ぶって言うが、あれは嘘だったのかと思う。




「帰るの?」

「そう言ってる」

「お姉さんによろしくね」

「…ああ」



海老名はそれ以上は追求せず、帰るという俺の言葉に従う。
あの女だって、俺なんかより海老名みたいな奴の方が……。



って。
いつまであの女の子と考えてんだ。
もうどうだっていいだろ。


あんな風に暴言で追い返したんだ。
もう、俺が好きだなんて戯言なんて言うわけない。


もう、終わったんだ。




あんなの、さっさと忘れてしまえばいいんだ。




< 7 / 182 >

この作品をシェア

pagetop