=ウサギくんとオオカミさん=


「そ、そうなんすか…。じゃあ、海老名先輩たちって…宇佐木先輩の、なんなんですか?」

「なにって…。友だちだよね?」

「…俺に聞くな」



期待を込めた瞳を向けられ俺は目を反らす。
改まって友だちだ、なんてこっぱずかしくで言えるか。




「え、友だち!?全然タイプ違うじゃないっすか!」

「別に、似たタイプでつるまないといけないって決まりはないよね」

「そうですけど…。普通だったら、海老名先輩なんて側に置くような…」

「普通ってなに。それこそ虎ちゃんの理想でしょ?」



理想理想って、なんなんだよ。
俺に、変な理想押し付けてくんな。
つぅか、別に俺が側に置いてるんじゃなくて、勝手についてくるんだよ。



「え、じゃあ、茉侑は?茉侑も友だちなんすか?」

「あ?」


茉侑って。
もしかして、大神の事か?



「なんで茉侑って呼んでるの。俺たちの事は先輩なのに」

「宇佐木先輩親衛隊を作ったんす!俺がリーダーで!」



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