求めよ、さらば与えられん
頭を優しく撫でられた。
「皆部屋から出て行け」
パパの声と一緒に胸が震えた。
部屋の中はザワザワし始めた。
「ヘンリー、お前はよい」
女の人がすごく騒いでた。でも少し経ったらシーンと静かになった。
ゆっくり顔を上げたらパパと目があった。周りを見るとパパとヘンリー以外居なくなってた。
「ベアトリーチェ」
「…………」
「もういい」
「え?」
「私に力を使ってくれているね?」
パパに手をギュッと握られて泣きそうなった。大きくてあったかい手。でもいつもより冷たい。
「私は病気だ」
「びょうき? 私がパパを治すよ! だから早く元気になってよ!」
「いいかい、ベアトリーチェ。 よく聴きなさい。 お前のその力はどんな怪我でも治すことが出来るだろう。 だが、病気や人の寿命は変えられない」
「じゅ、みょう?」
「この世に生きる全ての生物……人や動物や草木……それらはそれぞれ生きられる時間が違うんだよ。 そして私とベアトリーチェ、ヘンリー、みなどのくらい生きていられるかは神しか知らぬ」
泣きたくないのにどんどん溢れていく。拭いても拭いても濡れてる。それがどうしようもなく悲しかった。
「皆部屋から出て行け」
パパの声と一緒に胸が震えた。
部屋の中はザワザワし始めた。
「ヘンリー、お前はよい」
女の人がすごく騒いでた。でも少し経ったらシーンと静かになった。
ゆっくり顔を上げたらパパと目があった。周りを見るとパパとヘンリー以外居なくなってた。
「ベアトリーチェ」
「…………」
「もういい」
「え?」
「私に力を使ってくれているね?」
パパに手をギュッと握られて泣きそうなった。大きくてあったかい手。でもいつもより冷たい。
「私は病気だ」
「びょうき? 私がパパを治すよ! だから早く元気になってよ!」
「いいかい、ベアトリーチェ。 よく聴きなさい。 お前のその力はどんな怪我でも治すことが出来るだろう。 だが、病気や人の寿命は変えられない」
「じゅ、みょう?」
「この世に生きる全ての生物……人や動物や草木……それらはそれぞれ生きられる時間が違うんだよ。 そして私とベアトリーチェ、ヘンリー、みなどのくらい生きていられるかは神しか知らぬ」
泣きたくないのにどんどん溢れていく。拭いても拭いても濡れてる。それがどうしようもなく悲しかった。