求めよ、さらば与えられん
第1話 父との約束
「ヘンリー!! 見て見てぇぇぇ!!」
エプロンをカゴ代わりにして沢山のお花をヘンリーに届けた。川辺に咲いていた綺麗なお花を大好きなヘンリーにも見せたかった。
ヘンリーは屈むと白いお花を取って香りを嗅いだ。
「ありがとう。 でも少し怒ってる」
「どうして?」
「この花たちも生きている。 無闇矢鱈と摘み取っては可哀想だろ? 俺が言ってる事分かるよね?」
「……ごめんなさい」
ヘンリーは優しいけど時々真面目な顔をする。泣いている私を抱きしめてくれた。もっと涙が出てくる。
「ビーチェの気持ちは凄く嬉しいんだよ」
「ほ、んと?」
「あぁ、本当。 だから泣かないで」
小さい時から側に居てくれるヘンリー。8歳の私よりも大人なヘンリー。いつも色んなことを教えてくれる。大好きなお兄ちゃん。
「このお花は今晩お風呂に浮かべようか?」
「うん!」
「お花を籠に入れておいで」
籠にお花を入れると、ヘンリーが温かいミルクを淹れてくれた。朝しぼったばかりのミルク。
「今日も良い子で待っててね」
「はぁい。 ねぇヘンリー、パパにはいつ会える?」
「どうだろう…聞いてみるよ。 じゃあ行ってくる」
「行ってらっしゃい!」
エプロンをカゴ代わりにして沢山のお花をヘンリーに届けた。川辺に咲いていた綺麗なお花を大好きなヘンリーにも見せたかった。
ヘンリーは屈むと白いお花を取って香りを嗅いだ。
「ありがとう。 でも少し怒ってる」
「どうして?」
「この花たちも生きている。 無闇矢鱈と摘み取っては可哀想だろ? 俺が言ってる事分かるよね?」
「……ごめんなさい」
ヘンリーは優しいけど時々真面目な顔をする。泣いている私を抱きしめてくれた。もっと涙が出てくる。
「ビーチェの気持ちは凄く嬉しいんだよ」
「ほ、んと?」
「あぁ、本当。 だから泣かないで」
小さい時から側に居てくれるヘンリー。8歳の私よりも大人なヘンリー。いつも色んなことを教えてくれる。大好きなお兄ちゃん。
「このお花は今晩お風呂に浮かべようか?」
「うん!」
「お花を籠に入れておいで」
籠にお花を入れると、ヘンリーが温かいミルクを淹れてくれた。朝しぼったばかりのミルク。
「今日も良い子で待っててね」
「はぁい。 ねぇヘンリー、パパにはいつ会える?」
「どうだろう…聞いてみるよ。 じゃあ行ってくる」
「行ってらっしゃい!」