求めよ、さらば与えられん
獣医室に薬を届けに行いくと、おじいちゃん獣医師のフランク先生がいた。



「こんにちは!」



2人で挨拶をすると笑顔で出迎えてくれた。



「いつもありがとう」



今日も可愛いフランク先生。とっても癒される。



「なんの騒ぎ??」



ロアナは窓に張り付くように外を見始めた。


獣医室の窓からは厩と馬場が見える。なんだかやけに人が多い。賑やか。何かの催し?



「国王陛下が先日献上された馬の試し乗りをされているんだよ」

「あ! 本当だ! 国王陛下がいる!」

「え!? どの人!?」



国王陛下の顔見たことない!


窓を開けて身を乗り出した。



「ほら! あそこの銀髪の人だよ!」

「これ、これ、指をさすんじゃない」

「えへへっ、ごめんなさい」

「あ? え!? みんなの中心にいるダンディーな感じの人!?」

「あはは! ダンディーって! でも合ってると思う」



へぇー……意外。もっと険しい顔のおっかない感じの人かと思ってた。ジーン王子と似てない。ジーン王子は母親似なのか。


ん?今目が合った様な気がした……けど、こんなに離れてるのにそんなわけないか。





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