求めよ、さらば与えられん
私もパーティーに出る事になったとロアナに報告したら、凄い勢いで抱き着かれた。国王陛下からお誘い頂いたとは言えない為、薬室長の付き添いでと話をした。


パーティーの前夜、国王陛下の元へ伺った。



「具合は如何ですか?」

「お陰様で快調だ」



ソファーへ腰掛けるとレミーはテーブルの上に飛び乗った。レミーの為にいつもナッツや果物を用意してくれている。



「明日のパーティー、お誘い頂きありがとうございます」

「クリストフのバースデーパーティーはいつも賑やかで気楽なパーティーだ。 楽しんでもらえれば嬉しいよ」

「はい、ありがとうございます」



国王陛下がオルセンさんに目配せすると、大きな箱を持ってきた。受け取ると国王陛下は微笑んだ。



「私からのプレゼントだ。 気に入ってもらえるといいんだが」

「ありがとうございます。 開けてもいいですか?」

「勿論だとも」



リボンを解いて箱を開けると淡いピンク色のドレスが入っていた。ドレスを出して立ち上がった。


上がお花のレースでスカートがシフォンでフンワリしたロング丈のドレス。自然と自分の体に合わせる様に広げていた。




< 70 / 334 >

この作品をシェア

pagetop