求めよ、さらば与えられん
可愛い!



「やはり柔らかな色が良く似合う」

「ありがとうございます! 凄く可愛いです!」



どうしても頬っぺたが緩んでしまう。


ロアナのドレス選びに付き合った時に、似たような色のドレスを見て可愛いと思っていた。こんなドレスを私も着れたらなって思ってたから嬉しくてたまらない。


もう一つの箱には同じく淡いピンクのヒールが入っていた。ドレスのウエストと同じように、かかとのところにリボンが付いている。


明日はお化粧と髪の毛を頑張らなきゃ!!



「これを渡すのを忘れるところだった」



国王陛下がポケットから出したのはドレスと同じ色のリボンだった。



「レミーの分だ」



え!?レミーのも用意して下さったの!?あれ?って事は!



「明日のパーティー、レミーも一緒にいいんですか!?」

「大切なパートナーなのだろう?」

「はい!」

「では一緒に楽しむといい」



嬉しさのあまり涙がこみ上げてきた。どんどん視界がボヤけていく。


泣きながらお礼を言うと、国王陛下は笑いながら頭を撫でてくれた。感謝の気持ちを「ありがとうございます」なんて言葉では伝えきれない。





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