求めよ、さらば与えられん
第6話 胸の違和感
最近なんか変だ。いや、いつも通りなんだけど、変だ。自分で自分の事が分からない。
「はぁ……」
薬草園で薬草を摘みながらため息がこぼれた。
「どうしたの!? おっきなため息!」
隣にロアナが居たんだった。考え事をしてるとつい1人になった気がしてしまう。
「リュカさんとはどうなの?」
「今度一緒にお出かけすることになったよ!」
「そうなの? 良かったね」
クリストフ王子のバースデーパーティー。ロアナは全く乗り気じゃなかったけど、気になる相手と出会えたらしく、それがリュカさんだ。リュカさんはマクブレイン城で第三王子付き補佐官として働いている。私は会ったことないけど、話を聞いている限りでは優しくて紳士な人。
積んだ薬草を入れた籠を持って歩いていると、ロアナが「あ!」と声を漏らした。
「リュカだ!」
「え!? どの人!?」
噂をすればなんとやら……だ。
「ルネ王子の右後ろに立ってる茶色い髪の毛の人!」
腰に剣を差して歩いているリュカさんはイメージと全然違った。凛々しくて気難しそう……話しかけづらそう。
「声かけないの?」
「お仕事の邪魔しちゃ悪いから」
そう言ったロアナの笑顔は、今まで見たどんな笑顔よりも女の子のだった。
「はぁ……」
薬草園で薬草を摘みながらため息がこぼれた。
「どうしたの!? おっきなため息!」
隣にロアナが居たんだった。考え事をしてるとつい1人になった気がしてしまう。
「リュカさんとはどうなの?」
「今度一緒にお出かけすることになったよ!」
「そうなの? 良かったね」
クリストフ王子のバースデーパーティー。ロアナは全く乗り気じゃなかったけど、気になる相手と出会えたらしく、それがリュカさんだ。リュカさんはマクブレイン城で第三王子付き補佐官として働いている。私は会ったことないけど、話を聞いている限りでは優しくて紳士な人。
積んだ薬草を入れた籠を持って歩いていると、ロアナが「あ!」と声を漏らした。
「リュカだ!」
「え!? どの人!?」
噂をすればなんとやら……だ。
「ルネ王子の右後ろに立ってる茶色い髪の毛の人!」
腰に剣を差して歩いているリュカさんはイメージと全然違った。凛々しくて気難しそう……話しかけづらそう。
「声かけないの?」
「お仕事の邪魔しちゃ悪いから」
そう言ったロアナの笑顔は、今まで見たどんな笑顔よりも女の子のだった。