求めよ、さらば与えられん
リュカさんを見かけてからロアナはずっと顔が緩んでる。幸せそうな顔。恋をすると人はこんな顔をするのか。
「ビーチェは本当にいい人いなかったの?」
「え?」
「ちょっとでも気になるなぁーって人も?」
「い、いなかったよ!」
一瞬だけど、本当に一瞬だけど、ジーン王子の顔が浮かんだ。
「ああー! その顔は絶対いたよね!?」
「いないってば!」
あれは只ビックリしただけ。冷徹非道男が気まぐれに優しかったものだからドキッとしただけ。胸がざわついたのは信じられなかったからよ。
「じゃあさ、うちのお兄ちゃんはどう?」
「え!? 何で!?」
「お似合いだと思ったから。 それに、ビーチェがお嫁に来てくれたら私も楽しいし!」
それはもはやロアナの楽しさ重視よね?
ロアナのお兄さんは大人な雰囲気でとても優しい人だった。そのせいか、少しヘンリーと重なって見えた。
ロアナにはやんわりお断りしながら私たちは薬室へ戻った。
「ビーチェは本当にいい人いなかったの?」
「え?」
「ちょっとでも気になるなぁーって人も?」
「い、いなかったよ!」
一瞬だけど、本当に一瞬だけど、ジーン王子の顔が浮かんだ。
「ああー! その顔は絶対いたよね!?」
「いないってば!」
あれは只ビックリしただけ。冷徹非道男が気まぐれに優しかったものだからドキッとしただけ。胸がざわついたのは信じられなかったからよ。
「じゃあさ、うちのお兄ちゃんはどう?」
「え!? 何で!?」
「お似合いだと思ったから。 それに、ビーチェがお嫁に来てくれたら私も楽しいし!」
それはもはやロアナの楽しさ重視よね?
ロアナのお兄さんは大人な雰囲気でとても優しい人だった。そのせいか、少しヘンリーと重なって見えた。
ロアナにはやんわりお断りしながら私たちは薬室へ戻った。