求めよ、さらば与えられん
瞳をキラキラさせながら話を聞いてくれる。なんなの、この天使!



「それでは庭師に話を伺ってみましょうか?」



リュカさんがそう提案してくれた。リュカさんと眼鏡さんは飴と鞭?的な感じでいいコンビなのかもしれないと思った。2人のことはよく知らないけど……。


ルネ王子はただ「うん」と一言言ってくれた。その言葉にホッとした。


これほどの広さを持つ庭園を綺麗に管理してる庭師さんだもん。きっとちゃんとした方だと思う。そんな人が話をする間も無くクビになるなんてダメだよ。



「何をしている」



リュカさんと眼鏡さんはサッと下がり、礼をした。


この声は……。


恐る恐る顔を向けて頬がピクピク動いた。



「ジーン兄様!」



明るい声のルネ王子。嬉しそうに駆け寄るとジーン王子に抱きついた。少し意外だった。こんなに可愛くて天使みたいなルネ王子がジーン王子にこんなにも懐いてるなんて…。


ジーン王子は急に眉間に皺を寄せると、赤くなった私の手を掴もうとした。だけど私はその手を反対の手で振り払った。



「ベアトリーチェ殿!!」



リュカさんの慌てた声が入ってきた。





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