16年越しの“愛してる”
「お待たせいたしました。当店自慢のフルコースでございます。」

私の話を遮り、店員がきた

美味しそうな料理とともに

「うわぁ、すごい!」

「莉愛、こういったの好きだろ?」

彼は全部覚えててくれてるのかな?

どうせ、離婚してるんだし正直に話そう

「優作さ、私のこと好きじゃなかったでしょ?」

「は?」

彼は意味わかんないといった感じで、私をまじまじと見てくる

「動物園行った時、早苗さんって人と会ったでしょ?あの人のことが好きなんじゃないの?」

彼は大きな目をさらに大きく開けた

「……早苗は、幼馴染なんだよ。アイツとは、小さい頃から結構中よかった。でも、お互い、恋愛感情とかは湧かなかった。アイツは中2で彼氏ができた。今はもう結婚してる。いや、動物園であった時既に結婚してた。」

え?

じゃあ、ヨリ戻そうってのは冗談?

「アイツがさ、一昨日ぶり的なこと言ったの覚えてる?それで、俺は一昨日、結婚式に行った。動物園に行った日から数えてな」

あ、

そういえば結婚式行くって言ってたな

「それが、アイツ、早苗の結婚式。早苗も旦那と来てたみたいだぜ。」
< 42 / 85 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop