【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔
§元サヤなのは良くある話で
翌日、木曜日。
朝、出勤するとオフィスの中がざわめいていた。先に出勤していた武田さんの顔も青ざめている。
「武田さんおはよう。どうしたの?」
「あっ、藍本さん! 大変です。誘致しようと思っていたスイーツショップがすべてキャンセルで。あと向こうのデスクのアパレル関係もいくつか返事を濁しはじめてるって」
やっぱり来たか。二階堂氏の妨害工作。
*―*―*
二階堂氏がブライアントホテル建設に難色を示しているという噂と、財界に顔の広い二階堂氏が幅を利かせて妨害しているらしいという噂が流れ始めた。
そしてもうひとつ。二階堂氏が駅前再開発のすべてを妨害しているわけではないらしいということ。個人住宅販売のほうは特に問題もなく話が進んでいるらしい。
ということは、あからさまに私に対する嫌がらせだ。
「困りましたね……高級路線なので一般的なショッピングモールに入ってるショップは誘致したくないんですよね……」
武田さんも頭を抱えている。
「多分、私のせいだから。ごめんね」
「藍本さんのせいじゃないですよ! あのオーナーがおかしいんです。公私混同もいいところじゃないですか!」
「でも」
「藍本さん、だめですよっ! 先走ったりしたら。雅副社長と別れればいいとか退社すればいいとか考えないでくださいね!」
朝、出勤するとオフィスの中がざわめいていた。先に出勤していた武田さんの顔も青ざめている。
「武田さんおはよう。どうしたの?」
「あっ、藍本さん! 大変です。誘致しようと思っていたスイーツショップがすべてキャンセルで。あと向こうのデスクのアパレル関係もいくつか返事を濁しはじめてるって」
やっぱり来たか。二階堂氏の妨害工作。
*―*―*
二階堂氏がブライアントホテル建設に難色を示しているという噂と、財界に顔の広い二階堂氏が幅を利かせて妨害しているらしいという噂が流れ始めた。
そしてもうひとつ。二階堂氏が駅前再開発のすべてを妨害しているわけではないらしいということ。個人住宅販売のほうは特に問題もなく話が進んでいるらしい。
ということは、あからさまに私に対する嫌がらせだ。
「困りましたね……高級路線なので一般的なショッピングモールに入ってるショップは誘致したくないんですよね……」
武田さんも頭を抱えている。
「多分、私のせいだから。ごめんね」
「藍本さんのせいじゃないですよ! あのオーナーがおかしいんです。公私混同もいいところじゃないですか!」
「でも」
「藍本さん、だめですよっ! 先走ったりしたら。雅副社長と別れればいいとか退社すればいいとか考えないでくださいね!」