【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔
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「……さま、藍本さま! ご自宅に到着いたしましたっ!」
「あ……ごめんなさい。寝てしまって」
「いえいえ、大丈夫です! 少しは休まれましたか? いろいろお疲れだったと思いますので」
そう笑顔で声をかけると、唐澤さんは運転席を降りて助手席側に回りドアを開ける。
「ありがとう。そういってもらえると。じゃあまた。またって言っても会うことはないかもしれないけど」
「お部屋にもどられたら、先ほどのメモリ、ご確認くださいね。データは壊れてないと思いますけど万一のこともありますんで! では、失礼いたしますっ!!」
私を降ろすとそそくさと運転席に戻り、社用車は走り去った。メモリ? 鞄の中のメモリスティックを取り出してみるけど、特に外傷はない。
部屋にもどってパソコンを立ち上げる。メモリスティックを差し込み、念のためウイルスチェックをする。問題はないようだ。
開いてみると作成した覚えのないフォルダがひとつあった。フォルダ名はtsumugi-aimoto。
「壊れてるんじゃなくて、なにか仕込んだの? もう唐澤さんは」
ぶつぶつ文句を言いながらそのフォルダを開いた。バン、と視界に飛び込むその画像に私は口をぽかんと開けたまましばらく見つめていた。