【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔
あの夜は、ある意味、仕組まれた夜ってこと?
ブライアントホテルのスイートルームで雅さんと私が抱き合うように仕組んだなんて……!!
武田さんと唐澤さんはムフムフと笑っていたに違いない。
恥ずかしさと怒りで足を上げる。唐澤さんはまた踏んづけられたらたまらないと思ったのか、後ずさりした。
「わ、え、あ、藍本さま! わわわーっ、ご勘弁を!!」
「じゃあ教えて。どうして雅さんは咲希さんと結婚ごっこしているの?」
「それはですね、私の推測もありますので、唐澤の口からは申し上げにくい内容でございます。そろそろ出先からもどってくると思いますし、咲希さまに直接、聞かれてはいかがですか?」
「咲希さんと?」
「大丈夫です。とてもお優しいお嬢さんですので」
「じゃじゃ馬で悪かったわねっ!!」
「そういう意味ではございませんっ! では唐澤、セッティングいたします! 副社長には席を外していただきましょうねっ!」
唐澤さんは雅さんのデスクの上の受話器を取ると内線をかけた。まず私の所属する地方開発2課、このあと私を副社長室で預かるので仕事には戻れない件を課長に許可を取り、そうしてからとある場所にかけて部屋の予約を取る。
*―*―*
私は指定された部屋番号に向かうと、先に彼女がいた。部屋に備え付けの端末をいじっている。こんにちは、と声をかけると、立ち上がり、恥ずかしそうに微笑んだ。はにかむ、ということばがぴったりだ。上品な白のワンピース、モヘアのカーディガンもお揃いの白だ。
その白に大きなモニターに映し出される映像が反射して目まぐるしく色を変える。
ブライアントホテルのスイートルームで雅さんと私が抱き合うように仕組んだなんて……!!
武田さんと唐澤さんはムフムフと笑っていたに違いない。
恥ずかしさと怒りで足を上げる。唐澤さんはまた踏んづけられたらたまらないと思ったのか、後ずさりした。
「わ、え、あ、藍本さま! わわわーっ、ご勘弁を!!」
「じゃあ教えて。どうして雅さんは咲希さんと結婚ごっこしているの?」
「それはですね、私の推測もありますので、唐澤の口からは申し上げにくい内容でございます。そろそろ出先からもどってくると思いますし、咲希さまに直接、聞かれてはいかがですか?」
「咲希さんと?」
「大丈夫です。とてもお優しいお嬢さんですので」
「じゃじゃ馬で悪かったわねっ!!」
「そういう意味ではございませんっ! では唐澤、セッティングいたします! 副社長には席を外していただきましょうねっ!」
唐澤さんは雅さんのデスクの上の受話器を取ると内線をかけた。まず私の所属する地方開発2課、このあと私を副社長室で預かるので仕事には戻れない件を課長に許可を取り、そうしてからとある場所にかけて部屋の予約を取る。
*―*―*
私は指定された部屋番号に向かうと、先に彼女がいた。部屋に備え付けの端末をいじっている。こんにちは、と声をかけると、立ち上がり、恥ずかしそうに微笑んだ。はにかむ、ということばがぴったりだ。上品な白のワンピース、モヘアのカーディガンもお揃いの白だ。
その白に大きなモニターに映し出される映像が反射して目まぐるしく色を変える。