【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔

ミワちゃんとの一件から咲希さんはオレを避けているのは明らかだ。


「じゃあ喧嘩か?」
「ふがっ」


思わず鼻が鳴った。


「とととと、とんでもございません!!! そもそも私めと咲希さまは恋人ではございませんし」
「誰も恋人だと言ってないだろう? 友だちでも同僚でも親子でも喧嘩はするものだ。それとも恋人きどりだったのか?」


ぐ。
こいういときのボスは意地悪だ。


「いえ、滅相もございません……きどりもなにも、取引先のお嬢様ですし……」
「そうだな。大切な取引先のお嬢様だ。粗相のないようにしろよ」
「は、はい!」


粗相……粗相……。
もう粗相してしまったんだし。

機嫌損ねて、いや、そんなものじゃない、信頼を失ったも同然だ。

オレ、左遷かな。
いや、クビ?
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