【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔

いや、それはさておき。


「藍本さま、間もなく夫となられる雅副社長からの伝言でございます。週末の四つ葉物産のパーティに出席してほしいとのことでございます。ドレスにつきましては時間もないので既製品にていかがかと打診するよう申しつけられまして」
「わざわざ買わなくても手持ちのスーツでいいじゃない」
「それはだめでございます! わが社の次期社長雅さまの婚約者としてのご紹介も兼ねております、何卒フォーマルドレスでのご参列を」
「分かったわよ」
「つきましては例のサロンにお連れしたいので、午前中のご都合はいかがかと」
「仕事がたまってるの。そんなの就業後に行くから」
「それでは17時過ぎに迎えに参りますんでよろしくお願いします!」
「ひとりで行けるから大丈夫。唐澤さんだって予定があるでしょ?」
「いえ、まったくの暇でございます」
「え? 咲希さんとデートは?」
「……いえ」


痛いところをつかれて、返事が遅れてしまった。
そんなオレを見て、藍本さんは片方の口角を上げた。

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